月経困難症・生理痛

月経困難症・生理痛について

生理の時、ほとんどの女性が程度の差こそあれ様々な不快な症状を感じるもの。それら症状の中で下腹部痛や腰痛が病的に強く、日常生活に支障を来たし、治療が必要となる状態が月経困難症。軽度の生理痛は女性の70〜80%に見られますが、症状が重く何らかの治療を要する方も3〜8%いらっしゃいます

月経困難症の症状

月経困難症の症状でもっとも多いのは、下腹部痛。これは生理の1~2日目がもっとも強く、あまりのつらさに会社や学校を休んでしまうというケースも。他の症状としては、腰痛、頭痛、吐き気、貧血、倦怠感など。また、生理時のつらさや痛みが原因で、精神的に不安定な状態になることも。

月経困難症の原因と分類

月経困難症は、その原因から次の2種類に分類されます。

◎機能性月経困難症

月経困難症の大半を占めますが、病的な疾患がなく症状が出るタイプ。これは子宮内膜で合成されるプロスタグランジン(PG)という物質が原因とされています。特にPG E2、PG F2αは強力な子宮の筋肉を収縮させる作用を持ち、子宮への血の流れを減少させ虚血となり疼痛を引き起こすと言われています。原発性月経困難症では、このPGが通常よりも多く分泌されていると考えられています。

◎器質性月経困難症

月経困難症を起こす疾患が存在するタイプ。疾患には、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、そしてクラミジアなど性行感染症(STD)による骨盤内炎症などが。次の症状がある場合は、特に注意が必要。

  • 生理痛が異常に激しい
  • 生理痛がひどくなってきた
  • 生理以外の日でも痛みがある
  • 月経量が異常に多い
  • 生理の期間が長引く(10日以上)
  • 経血に血の固まりが混じる
  • 性交痛がある

ひとつでも当てはまるものがあれば、一度産婦人科で相談してみましょう。

月経困難症の検査

問診、内診、血液検査(CA125:子宮内膜症のマーカー等)、クラミジア等のSTDチェック、超音波検査など。

月経困難症の治療

◎機能性月経困難症の場合

  1. 鎮痛剤:市販の鎮痛剤で効果あればそれでもOK
    PG合成を抑えることで生理痛を和らげます。
  2. 生活習慣の改善
    生活習慣が乱れると、ホルモンのバランスが崩れ、生理の症状が重くなることが。また、疲れや精神的なストレスが症状を悪化させることも。休養と睡眠を十分に取り、定期的に運動をすることが症状の軽減につながります。
  3. LEP(ピル類似薬)
    LEPは、排卵を抑制させる、そして子宮内膜の増殖を抑えてPG産生を減少させることで生理痛を和らげます。最近では生理痛治療に使われることが非常に多くなりました。副作用として、軽い頭痛・吐き気、少量の不正出血がありますが、飲み続けると次第に改善されます。重要な副作用に血栓症がありますが、ふくらはぎの痛み、激しい頭痛・腹痛・胸痛があれば、すぐに医療機関受診を。
  4. ミレーナ
    子宮内に挿入する避妊リングの1種で、黄体ホルモンの1種レボノルゲストレルを子宮の中に持続的に放出し、子宮内膜の増殖を抑えて子宮内膜を薄くし、月経量を減少させ、さらには生理痛を抑えます。

◎器質性月経困難症の場合

原因となる疾患の治療が第一。LEP、ミレーナが効果的なこともありますが、状態によっては手術療法がすすめられることもありますので、産婦人科でご相談下さい。

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